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クリパルヨガSPACE まめの木

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体で「わたし」を体験する。「右肩と呼吸」編

体は1つのまとまりじゃない。

それぞれのパーツに、「意志」や「性格」がある気がする。
ヨガのいろいろなポーズやポジションになっていくとき、
それぞれのパーツが声を掛け合っていく様子を
最近、よく体験します。

ポーズに入っていくところ、
ポーズに入ってから、
いろんなタイミングで、それは起きてきます。

協力したり、調整したり、応援したり、
気をつかったり、我慢したり、主張したり、
称えあったり。

その対話が「わたし」を表していて
ほんとにおもしろい。
というのも、
体のパーツ同士の会話を「見ているだけの存在」がいて、
ドラマを視聴している状態に似ているかもしれない。
ほほえましく、時にはハラハラしながら、
どうなっていくの~?って、生放送に引き込まれていきます。


例えば、ある日の「ねじり」ポーズでの様子。

あおむけで、左側にねじったところから、
右腕を頭の上に伸ばしていくと、
わき腹がもっと伸びていく感じがしました。

わき腹は「伸びて気持ちいい~」
その心地よさに、全身も一緒に気持ちよさを味わっていました。

しかし、そのまま保っていると、
浮いていた右肩が重力に引っ張られて、
床に降りたいけど届かない。
だんだん、右肩が痛くなってきました。
そのまましばらくいると、
右肩の痛みがどんどん強くなってきて
全身はねじられたポジションを保ちながらも、
右肩が何とかいられるように見守っている感じ。

呼吸は右肩の痛みが和らげば、という思いで
右肩に向けて、新鮮な空気をたくさん送ろうとしています。
右肩もその呼吸を受け取って、しばらく様子を見ているんだけど、
あまり和らがずに、どんどん感覚が強くなっていく。
そのうちに、右肩が感覚に集中して、本当に痛みかどうかを調べ始めた。

呼吸はさっきより控えめに、細く長い息で右肩の助けになろうとしている。
しかし、その呼吸の振動さえも、右肩に響き始めてイライラしてきた。
感覚に集中して、何とかギリギリ保っている状態の右肩は、
「響くから、静かに呼吸して!」と言い放つ。
呼吸はちょっとしょんぼりして、右肩に響かないように、静かな呼吸で一歩下がる。

その呼吸の様子を、右肩は感じ取って、ハタと気がつく。
呼吸が響いてイライラするくらいのエッジにいるなら、
少しゆるめてよくない?!

そして、ゆるめたところで、
「右肩」と「呼吸」の関係性が
現実と重なりました。
似たようなこと、起きてる~><

右肩は、「時間」や「やること」に追われている時の自分。
呼吸は、そんな母を感じた時に、気をつかう子供たち。
ポーズは、置かれている状況。(人生/環境/現実/仕事/人間関係)


「わたし」あるあるで可笑しくて、
なんだか、妙に納得しました。
日常で、またそんな状況が起きたら、
この体験を思い出しそう。
そしたら、我に返って、何かを少しゆるめられそう
と、思えました。

たぶん、10分くらいの展開です。
そんな短い時間の中でも、「わたし」を体験することがあります。
そこからが、フェニックス・ライジング・ヨガセラピーの
ユニークなところです。

その「わたし」に気づいて、
OKを出したところから、
本当はどうしたい?
何ができそう?
と、日常に選択肢を加えてみる。
その選択肢を、自分の体はすでに持っています。

体に繋がって、内面から「わたし」を掘り起こしていく「作業」が
フェニックス・ライジング・ヨガセラピーのセッションです。



クライアント募集はこちらから、どうぞ
600時間のトレーニングは後半になりました。
セッションの一期一会と歩んでいこうと思います。
1回1回、一人ひとり、その時、その瞬間に
「あなた」を体験していけますように。




















# by yoga_mamenoki | 2020-07-16 13:23 | ヨガセラピー

練習の場と思えたら

ミッドタームのうち2日間は、実際のセッションをみんなの前で行います。
同じ1つのセッションをみんなで見て、フィードバックしあう時間です。
(今回は一般のクライアントではなく、研修生同士の交換セッションです。)

それは、チェックや評価ではなくて、
個人の強みや、他の人の視点からのコメント、次への可能性を受け取る時間です。

もちろん、みんなの前でセッションを行うこと自体に緊張はするのだけど、
「今回の意図」や「自分のチャレンジ」に向かって、今できるところからベストを尽くす。
そこに、集中していけばいいと思えました。

仲間のセッションを見ながら、
・その人の個性や強みから、学ばせてもらうこと
・この時、自分だったらどうするかな?
・あの時、その選択の裏で何が起きていたのか?あとで聞いてみよう
と、ただ見ているのではなく、自分も関わっていこうとしていました。

私の番になって、最初は緊張したけれど、
純粋にチャレンジの中に没頭していきました。
終わったあと、いくつもの選択の中から意図を見失わず、ベストを尽くせたこと。
それを認めてくれる仲間と師がいるありがたさ。あたたかさ。
この場でのチャレンジが、実際の現場で踏ん張るチカラになっていく。
そんな時間でした。


家族と離れて6日間を過ごして、自分の日常生活に戻り、
姉弟げんかの仲立ちに入ったときのこと。

子供たちと話をしながら、

ふと、あの場と同じ感覚が蘇りました。

評価(裁き)するのではなく、
その瞬間、何が起きたのかを振り返り、
双方の思い・意図を伝えあい、互いを理解しようとする。
次に起きたら、各自何に気づけそうか?

気持ちを言葉にすること、1年生にとって大仕事だと思います。
つい、手が出てしまう。
その行動の奥に、
どんな気持ちがあったのか、
何が腹だったのか、
どうしたかったのか、

言葉にできない感情に、名前を付ける手伝いをすること。
根気のいることだけど、一緒にそれに向き合っていく時間。
手を出したこと(問題)に関心があるのではなくて、
その瞬間「あなた」の中で起きたことを聞かせてほしい。
そのアプローチはフェニックスライジング(PRYT)の学びからです。

母親として、子供たちがけんかすることを、
不快に思ったり、イライラするときもありますが、
それも含めてOK。だって、人間だもん♪

けれど、「不快なんだ~」と気づくことで、
しなくてよかった反応(大きな声を出す、責める)をせずに済むことも
増えてきました。

Awareness(気づき)
Acceptance(受容・理解)
Adjustment(調整・応用)

人が変容していく時のプロセスで起きること。
姉弟げんかは、これからも起きるけれど、
螺旋階段を回るように、視点は変わっていくと思います。

子供たちにとって、家族にとって、自分にとって、
家庭は認めてくれる、あたたかくて、可能性を受け取るところです。
そして、
人生のチャレンジに向けて、踏ん張るチカラを練習する場という側面もあることに気づきました。



練習の場と思えたら_c0254060_14514796.gif




# by yoga_mamenoki | 2020-07-15 12:36 | ヨガセラピー

ミッドタームに向かうプロセス

フェニックス・ライジング・ヨガセラピーのトレーニング(600時間)は前半が終了し、
7月からは後半に入ります。
この過渡期のタイミングで、仲間全員が集まって研修を受けています。
ミッドタームといいます。

1年以上も前から、この研修日程は決まっていて、
そのことを了解の上でトレーニングが始まりました。
そして、当然のように参加するものだと思っていました。

けれど、今回は東京での新型コロナの感染拡大が、
出発の2~3日前から連日100人超えとなっていき、
心がとても大きく動揺する体験をしました。

「やらずに後悔するより、やれば学びしかない」というこれまでの捉え方では、
おさまらない何かがありました。
逆に、やることで後悔するかもしれない可能性も感じていました。
今の東京に行くのか、行かないのか、結論のないままその間を行ったり来たり、
出発ギリギリまで、揺れるだけ揺れてみようと決めました。

数字だけを聞いて、九州から離れた東京のことをイメージし、
ニュース報道や表面的な情報をキャッチしては、「怖さ」「行きたくない」が沸いてきました。
自分を守ろうとする心の働きが、
体を守るために、サインを出しているような感じです。

大人の対応なら、「行くと決まっていた」ところに集中して、
その結論ありきで対策とマインドをセットし、
細かい不調和については無視すれば済むことなのですが、
今回はせっかくのトレーニングなので、
自分の中にある微細な不調和についても、オープンにしてみました。

そんな状況で、他の仲間はどう感じているのだろう?
怖さがあるという状況や疑問を、そのまま、仲間に伝えてみました。
すると、東京での今の生活の様子を教えてくれるコメントをもらって、
自分の生活周りの様子と同じように、生活が営まれていることがイメージされて、
そこから、東京滞在をどのように過ごせば、安心できるかが見えてきました。

師からも、どうしても不安があるなら「オンラインでの受講」の選択肢も提示いただき、
いよいよ自分の意志で行くか行かないか、決断しなければならない分岐点に立ち、
どちらの道の可能性を選ぶのか。
「来い」と言われているから行った...という他責ではなく。
内側で感じる反応と照らし合わせながら、体と対話を繰り返していく。

すると、「どこでもドアがあれば行くの?」って、内側から聞いてきたので、
「うん」とマインド(頭)が返しました。
だったら、不安に思っているのは「移動」だということが、クリアになってきたので、
飛行機、ホテル、電車に関する情報を調べ、必要な手続き、変更をしていきました。

リアルな情報を得るごとに、自分の安心できる部分を広げていった、
または不安な部分が知りたがっていたことを与えたら、
安心に向けてそこも協力し始めた感じです。


家族とも話をし、納得が得られました。
そして、東京に行くことを決めたのは、前日の夜10時でした。
安全に最善を尽くせるなら、場に身を置いてみなければわからないことを受け取りに行くと
心が決まりました。

この決断のプロセスの中で、やっぱり助けになったのは、
「体の智慧」です。
体のあちこちで感じている緊張や不安について、体が伝えてくることを、
マインドはジャッジせず、体に共感しながら、情報として受け取っている感じがしました。
全部出尽くすまで言ったらいい、と許してる感じ。


気づけば、2~3日続いている展開に、中心は安定しながら踏みとどまれる自分がいました。
そして不思議なのが、その分岐点にいる状態が苦しみではない。葛藤でもない。
どちらの選択肢もあるというスタンスで十分に吟味している状態だったこと。

最終的に、当日、普通に参加している結論だったとしても、
私にとって必要なプロセスを通過して、
迎えられた学びの場には、たくさん受け取るものが
ありました。
それを可能にしてくれたのは、「体の中に留まる時間」の積み重ねです。


このプロセスを許していただけた環境のおかげで、
ミッドタームの「学び」に集中することができています。
今日は最終日、行ってきます。


フェニックス・ライジング・ヨガセラピーでは、
体との対話を通して、自分が大切にしていることや、生き方が表れてきます。
それをジャッジせず、そのままの現在地を受け取ったところから、どうありたいかを選択していく。
自らが願う方向性に向かって、一歩踏み出す勇気を、自分の中から見出していく展開が一人ひとりに待っています。

きっと、その勇気が日常を、そして人生を動かしていくと、実感をもって言えます。

ミッドタームに向かうプロセス_c0254060_10471330.jpeg




# by yoga_mamenoki | 2020-07-09 10:19 | ヨガセラピー

【体験談】先の見えない航海/思ってもいないカラダの知恵

10日に1回のペースで、3回のセッションを継続されたNさん。
回を重ねる中で感じたことや、内側での体験の様子、
セッションの捉え方などについて、コメントをいただきました。

「into the Unknown~心のままに」未知の旅へ踏み出そう。
アナ雪2のテーマ曲ですね。
昨年娘と映画館でみて、セラピーのエッセンスと重なる部分を感じたことを思い出しました。

フェニックス・ライジング・ヨガセラピーのセッションは
決まった目的地や形はありません。
クライアントが、自らの体の内側を旅していく。
セラピストは、旅のお供をする。

どこかで呼ぶ謎めいた声
無視をすれば、消えてゆくのか
それでも、あの声は求めてる
見つけに来いというのね
心が望むの
未知の旅へ
踏み出せと

「声」は体の内側から、何かを伝えようとしているかもしれません。
言葉にならないこと、声にならない何か、受け取る時間を共に。

Nさん(30代女性/自営業)

続けて受けてみて、全体的な流れをつかめているので、
どんどん安心して自分自身と、リードしてくれる声についていくことが出来た。
決まった形があるセッションではないので、先の見えない航海のような中で、
ちゃんと見守って観てくれているという安心感があるから、
自分の言語化しにくい感覚や体感をそのまま感じることが出来て、
最後には思ってもいないようなカラダからの知恵に触れる体験ができた。


思考で分かっていると思っていたことが、このセッションを通して、
違う面から光を当てることが出来て、終わった後、とても心が軽やかだった。

セラピストが直接何かアドバイスしたり、
何か話したことに関して自身の考えを応えたりする訳ではないのに、
自分で話していることと、身体の感覚や、そこから受け取ったメッセージによって、
自分にとってハッとする気づきを得られた。
無理強いせずに、寄り添ってくれることがとてもサポートになった。


ヨガセラピーはマッサージや整体など、セラピストに委ねて任せるものと、
カウンセリングのようなカウンセラーに話を聴いてもらいながら
自分の思考が整理されていく、どちらの要素もある、その中間のような感じがした。

認識している部分だけではなく、無意識の部分も、
体につながって受け取ることができる。
そしてそれは、自分自身で動きながら、探りながら受け取りにいく感覚。
だから能動的だけど受動的な感じもあって、自分の内からの気づきに出会えるから、
受け取ったものへの信頼があると思った。
(例えば整体やマッサージで施術する人や外から ”あなたの身体はこうですね ”
"あなたへのメッセージはこれです"と言われるよりも。)
回を重ねるごとに、安心感や信頼感が増して、落ち着いて体験に集中できました。

ありがとう。

# by yoga_mamenoki | 2020-06-30 14:16 | 体験談

Becoming more of myself~より一層 自己自身になる~

「わたしはわたしでいい」と信じられる時間が増えてきています。

どんな価値があるか、今それが何かわからなくても。
何ができるから。
何があるから。
〇〇だから。
などなくても、「今そこにいる」ということ、
そのものに価値を置いてみる。

価値に対する意味づけは、あとから自分がすればいい。
とにかく「生きてる」
今そこにある、そのことに価値を置いたなら、
そこから「わたし」の展開が進んでいくと信じられる。

外から与えられた「べき」「なければならない」と距離をとって、
自分が評価の主体であり、基盤である。
その「自分」という羅針盤に照らし合わせて、生きていくとしたら、
なんと自由なのだろう~


フェニックスライジング・ヨガセラピーのトレーニングの過程で、
セッションを練習し、振返り、レポートする。
サーダナ(自分のヨガ)で自身に戻る。
プロのセッションを受ける。
ジャーナルをする。
課題図書を読んでレポートする。

それらと共に、日常生活を送る。
そのすべてが、ゆっくりと自分の中で混ざり合って少しずつ変化していく。
そのトランジション(移行)はゆっくりだけど、
大きな歯車が回っていくような、ダイナミックな波を感じています。


# by yoga_mamenoki | 2020-06-18 13:57 | ヨガセラピー